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『千と千尋の神隠し』でお父さんの食べてる物が疑問だったからジブリに手紙を送った。こんなにも丁寧な返信がくるとは思ってもみなかった。感激!

スタジオジブリのアニメ映画『千と千尋の神隠し』の中で、千尋のお父さんが食べていた謎の料理を覚えていますか?プニプニとしたあの謎の食べ物の正体が台湾のB級グルメ「肉圓(バーワン)」だった!と、一時期Twiiterで話題になっていました。しかし、実はそれが違うらしいのです。

肉圓(バーワン)とは、サツマイモ粉などで作られた皮の中に豚肉などの餡が入っている食べ物です。蒸されたものは、ちょうど葛餅のように半透明で謎のプニプニ料理に似てなくもありません。プルプルした肉まんといったところでしょうか。

肉圓

しかし、千尋の両親が美味しそうに頬張る謎のプニプニ料理には、最初の写真でも分かるよに足のようなものが生えています。それに、千尋のお母さんが「骨まで柔らかいよ」と言っていたのを覚えていますか?これを肉圓を食べているときのコメントと捉えるのは難しく、「謎のプニプニ=肉圓」説の信憑性を疑わずにいられません。

Twitterユーザーの「*のんたろす* 」さん(@0910noncha)もまた、映画の冒頭シーンに疑問を抱いた1人でした。そこで、スタジオジブリへ手紙を送って質問したところ、こんな長文の返事が返ってきたのです。

手紙には、謎のプニプニは「特に明らかにされていないので、異界の不思議な、しかも”すごくおいしそうな”食べ物ということぐらいしか言えません」「迷いこんだ人間を待ち受ける罠と考えてもいいかも知れません」と説明がありました。さらに、両親がブタになってしまったことに関してもバブル経済やその後の現実と絡め、「喰らい尽くされる側」になったことを象徴しているという解説が書かれています。

肉圓(バーワン)じゃなかった!ということが判明したことよりも、スタジオジブリの丁寧な返答に感激してしまいます。ちなみに、日本からの観光客で賑わう台湾の九份(ジューフェン)は、『千と千尋の神隠し』のモデルとなった温泉街として有名になりました。しかし、実は宮崎駿監督は台湾に行ったさえないそうなのです。つまり、プニプニ料理が肉圓で、台湾の九份がモデルという件も含め、噂話が断定的に伝わってしまっているようです。

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フィクションの世界を実際に体験したく、もしくは味わってみたくなってしまう気持ちはよく分かります。それほど映画が見せてくれた世界観が素晴らしかったということです。色彩豊かな画面の美しさはもちろん、様々なものに目を向けるきっかけを与えてくれるような素晴らしさがあるのが、ジブリ作品の特徴のひとつではないでしょうか。

それにしても、ファンに対する丁寧で親切な対応には感服しました。映画をもう一度じっくり見直してみたいと思います。