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列車が向かってくる中、二匹の犬は少しも動かなかった。その理由はなぜか知った時、胸が痛む。

クリスマス当日、ウクライナ西部の都市ウージュホロドの動物愛護運動家デニス・マラフェエフは、電話で郊外の線路上に二匹の犬がいるとの報告を受けます。二匹の内、一匹は怪我を負っているようで救助の必要があるとのことでした。

現場に駆けつけたデニスでしたが、負傷した雌犬に近づくことができませんでした。なぜなら雌犬はもう一匹の犬に守られていたからです。その犬は逞しい雄犬で大声で吠え、デニスがこれ以上近づこうものなら今にも飛びかかり嚙みつこうとすらする勢いでした。そればかりでなく、犬は連れの犬をなんと近づく電車からも守ろうとしていたのです!線路から犬を移動させることができなかったデニスは、その様子をこちらの衝撃的なビデオに撮影しました。

共に地面に低く伏せた犬の上を列車が走り抜けました。近隣の住民によると、この様子はここ二日間に渡り何度も繰り返されていたそうです。デニスはこの光景に深く感動しました。

デニスは忍耐強く待ち続け、やがて二匹を安全な場所に移動させることができました。二匹は無事に保護され、負傷した一匹は獣医のもとに運ばれました。デニスがFacebookに何があったかを投稿した際、実に素晴らしい事が起こりました。二匹の飼い主が投稿に気がついたのです!おそらく誰かが閉め忘れた門から抜け出した犬達を探し回っていたという飼い主は、二匹との再会に大喜びでした。

デニスは怪我を負った犬がルーシーという名前で、行方不明中にルーシーを見守り続けた護衛的存在の雄犬は兄弟犬でパンダという名前であることを知りました。パンダは負傷したルーシーを自身の体温で温め続け、決して側を離れようとしませんでした。現在、パンダとルーシーは無事に家に戻っています。パンダのような勇敢で思いやり深い兄弟を持つルーシーは幸運な犬ですね。