燃え盛る住宅から脱出した犬の口には、5匹の小さな命がくわえられていた。

我が子を思う母親の気持ちは、人間も動物も同じです。その様を証明する、一匹の母犬のエピソードをご紹介します。

南米チリの街テムコの消防士たちは、その日突然発生した住宅火災の現場へとむかいました。消防隊が現場に到着したとき、家屋はすでに激しく炎上、真っ赤な炎と黒煙が立ち上っていました。消防隊はすぐさま応援を要請します。住人を非難させ消火活動を続ける中、隊員たちは、現場で驚くべき光景を目にすることになります。

House Fire 006

消火活動が一段落付き、救急車へと戻ってきた隊員の1人がよろめきながら消防車へと近づいてくる一匹の雌犬を目撃しました。口にはまだ生後間もない子犬をくわえています。

雌犬は毛は所々が焼け縮れ、煙のすすで黒く汚れていましたが、子犬は元気な鳴き声を上げていました。よく見ると、消防車にはすでに別の子犬がいました。

母犬はくわえていた子犬を消防車の中に乗せると、煙がくすぶる家屋へと向かっていきました。そしてしばらくすると、別の子犬をくわえて戻ってきたのです。

それは、燃え盛る家屋の中から子犬たちを助け出す母犬の姿でした。

母犬は家と消防車の間を行ったり来たりするのを繰り返し、子犬たちを安全と思われる消防車に一匹ずつ運んでいたのです。5匹を運び終えた母犬は、消防車に乗り込み、疲れた様子で子犬たちを守るようにしながら座り込みました。消防士たちは大切そうに子犬を抱きかかえる母親の姿に、涙を抑えることができなかったといいます。

その後、5匹の子犬とアマンダはすぐに獣医師のもとに運ばれました。残念ながら子犬の一匹はやけどがひどく亡くなってしまいましたが他の4匹の子犬と母犬は治療を受けて回復し、親子そろって元気に暮らしているそうです。

突然発生した住宅火災のなか、わが身を顧みず5匹の子犬を救い出した母親。その勇気ととっさの判断力に、感動せずに入られません。母はやはり強し!

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