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経済的苦境にある高齢者の自宅を無償でリフォームする若者

愛着のある住み慣れた家も、時の流れとともにあちこち修繕やリフォームが必要になってきます。しかし、費用の面で住居の補修工事をすることができず、生活上不便を感じつつも未修復の自宅で暮らす人も少なくはありません。

ロシア在住の建設労働者アントン・サフチュク(33歳)はそんな住宅問題に悩む人々に救いの手を差し伸べています。

テレビ番組を通して不便な住宅環境での生活を強いられている地元高齢者の存在を知ったアントン。困難な状況におかれた高齢者たちの力になれたら、と考えます。

「テレビを見ていて、この地域でいかに多くの高齢者が貧困の中で暮らしているか気づいたんだ。高齢者たちの境遇にショックを受けたよ。これまでの人生を国に奉仕してきた人たちが、こんな老後生活を送らなければいけないなんて理不尽だと思ったよ」とアントン。

 
 
 
 
 
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そこでアントンは95歳の退役軍人ヴァシーリー・フョードロヴィチを訪ねます。ヴァシーリーが妻タマラと60年間以上暮らすアパートは老朽化が進んだ状態でした。アントンは自腹で老夫婦のアパートをリフォームすることにします。

フョードロヴィチ宅のリフォームビフォアー&アフターはこちらからご覧いただけます(画像右側をクリックしてください):

 
 
 
 
 
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レトロな雰囲気で味のあるアパートですが、やはり古びた印象が拭えない壁紙などがスッキリしました。

「最初のリフォームにかかった費用は約1500ドル(2019年5月現在約16万円)、今回のリフォームプロジェクトに取り掛かったときも資金を確保しておいたけど、すぐに尽きてしまった。リフォームを完成させるためのスポンサー探しに奔走したけど、当時はInstagramのフォロワー数も少なくて苦労したよ。金銭面からも今後どのくらいこのリフォーム支援活動を続けることができるかは自分にも分からないんだ」

2回目のリフォーム、子供時代から車椅子生活を送るヴァレンティナ・イサエヴナ(71歳)のアパートのビフォー&アフター画像:

 
 
 
 
 
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リフォーム3回目はタチアナ・イリニチナ(80歳)。当時すでにリフォーム資金がほぼ尽きていたアントンでしたが、メディアの注目が高まったおかげで、リフォーム完成に十分な費用を寄付で賄うことができました。

「3度のリフォームで準備金のほとんどを使い果たしてしまい、寄付してくれる人もいたけれど、残念ながらまだ足りないのが現状だった。アメリカやカナダ、ヨーロッパからも支援金を受けることができて深く感謝してるよ」

 
 
 
 
 
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苦境に暮らす高齢者の力になりたい、そんな思いからリフォームの支援活動に取り組むアントン。困難な状況にある他者を思いやる心が世の中をより良い場所に変えていくということを示してくれる良きお手本です。

次回のリフォームは6月に始まる予定というアントン。活動を支援したい人はInstagramから寄付することができます。