映画『ドリーム』主人公のモデル女性の姿

史上初めて人類が月面着陸に成功したのは1969年。「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」ニール・アームストロング船長が残した言葉は有名ですよね。 でもここまでは計画のほんの途中。

「無事に地球に帰還する」という次なる目標が待っていたのです。アポロ11号と乗組員を無事に地球に帰還させる、この偉業の成功を決定づけたのはある意外な人物でした。

 
 
 
 
 
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その意外な人物こそ、キャサリン・ジョンソン。アフリカ系アメリカ人、そして女性の数学者です。当時のNASA管制室の様子を撮影した下の写真で、白人男性の同僚たちの後ろの方で佇む唯一のアフリカ系アメリカ人女性、この人こそキャサリンです。

 
 
 
 
 
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人種差別法の影響がいまだ色濃く、性差別も当たり前だった当時のアメリカではNASAも例外ではありませんでした。NASAの前身組織から数学者として勤務し始めたキャサリンでしたが、白人の同僚たちとは仕事場所も食事も、お手洗いも別。しかも女性が上級職で働くことは前提とされておらず、「初期のNASAでは、女性職員は報告書に報告者として名前を書くことが許されなかった」とキャサリンはのちに語っています。

 
 
 
 
 
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それでも、キャサリンの類いまれなる数学的能力は際立っていました。当初はひたすら計算をする「コンピュータ」として雇われたというキャサリンですが、徐々に宇宙計画の中心部を担うようになります。アメリカの有人宇宙飛行計画には初期から関わり、軌道計算、打ち上げウインドウの計算、緊急帰還経路計算などを成し遂げ、計画の中核的な存在としてアポロ11号の月面着陸船と指令船のドッキングなど多くの宇宙事業を成功に導いたのです。

それでも当時は華々しく跳び立つ男性飛行士の陰で、キャサリンの功績はほとんど知られることはありませんでした。

 
 
 
 
 
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しかし、彼女の功績にスポットライトが当たる日はやってきます。2015年にはオバマ大統領から大統領自由勲章を授与され、彼女の名を冠したNASAの研究所が開設されたのです。

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そして、アームストロング船長を宇宙に打ち上げ安全に帰還させた立役者、キャサリン・ジョンソンという存在は半世紀以上経って世界中に知られることに。キャサリン・ジョンソンと、同じくNASAの女性科学者ドロシー・ヴォーン、メアリー・ジャクソンの3人の物語はドリーム(原題:Hidden Fugures)』として2016年映画化され、世界中で大ヒットを記録しています。

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幸いにもキャサリン・ジョンソンはまだ存命で、歴史が彼女の功績を正当に評価する日に立ち会うことができました。しかしキャサリンのように歴史を変える大仕事を果たしたにも関わらず、評価されることなくこの世を去っていった女性は数知れません。

 
 
 
 
 
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いまだに職場や学校で性別や肌の色などを理由に不当な扱いを受けることが後を絶たない現代ですが、キャサリンのような大先輩たちが戦って道を切り開いてくれたことは紛れも無い事実です。「自分の意見をはっきり主張し、自分のやってきたことを自信を持って発表した」というキャサリンの姿は映画『ドリーム』でも忠実に再現されています。きっと多くの人に勇気を与えてくれるはずです。まだご覧になっていない方はぜひ!

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