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大規模な山火事の後、石窯の中で発見された犬

今年の7月末から8月の初めにかけて、ギリシャの首都・アテネの周辺地域では、大規模な山火事が発生し、現時点で(2018年8月17日)死者は90人に登り、ケガ人は180人を超えています。

Facebook/Artemis Kyriakopoulou

火の勢いが衰えたのを見計らって、ボランティアの救援隊らが生存者を救出しようと、続々と現地に駆けつけています。動物愛護団体の職員である、アルテミス・キリアコポロもまたその一人です。

生存者の捜索にあたっていたアルテミスは、山火事で全焼した一軒の家の中で、大きな石窯を見つけました。「これだけ頑丈そうな石窯なら、中に人やペットが避難しているかもしれない」とアルテミスは直感したそう。

「中からは一切物音がしませんでした。中には見てはいけないものがあるような気がして、一瞬戸惑いました」と当時を振り返ってアルテミスは語ります。

しかし、石窯の中で一瞬、小さな影が動いたのをアルテミスは見逃しませんでした。ついに彼女は勇気を振り絞り、中を覗いてみると、なんと中には無残な姿のワンコが、小さく丸くなっていたのです。

Facebook/Artemis Kyriakopoulou

「体中にヤケドを負っていて、毛も焦げてしまっていたんです。直視できないほど痛々しい姿で、私もボランティアの仲間たちも、知らず知らずのうちに皆泣いていました。でも、幸いこうして発見できたことで、この犬の命を救うチャンスが生まれたのです。」

アルテミスはのちに「ルクマキス」と名付けたこの犬を急いで動物病院へ搬送しました。獣医による治療を受けたルクマキスは体が厚い毛に覆われていたことなどから、おそらく山火事が起こる前はノラ犬であっただろうと判明。

そしてモサモサの毛を刈られ、治療も無事に終えて元気を取り戻したルクマキスの新しい里親探しが始まりました!

「まだ薬を飲まないといけませんが、とても元気になってくれてホッとしました。」とアルテミス。その後、ルクマキスはボランティアの女性に預けられ、しばらくは彼女のところでお世話になることに。

次の動画はアルテミスがルクマキスを発見した当時の様子を捉えたものです:

その後、無事ギリシャ人女性のアントニア・パラシューさんがルクマキスを家族に迎えたとのこと。優しい飼い主さんに巡り会えて良かったですね。きっと明るく楽しい未来がルクマキスを待っているはずです!