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ジーンとくる話

犬は“飼い主“の手に噛みつき捻じ曲げる 顔を見て やっと状況が理解できた

今年で15歳になるパグのショーティーは、11年前にフィラデルフィアの動物愛護センターに居たところを引き取られてからというもの、一緒に暮らしているパパのマークが大好きです。

いつもどこへ行くにもマークと一緒だったので、歳を取るにつれてショーティーは分離不安障害を抱えるようになってしまいます。分離不安の症状は犬によって様々ですが、大好きな飼い主から離れることをに対して不安を感じるあまり、ドアを引っ掻いたり大声で吠えたり、飼い主の匂いのするものを手当たり次第に噛んだりしてしまう、悲しい心の病です。

マークが仕事で家を離れるたびに、分離不安から吠え続けるようになってしまったショーティー。マークの妻のクリスティンが、安心させようとハグや抱っこをしてみても、ショーティーは大好きなパパがいないことによる不安から逃れられなくなっていました。

ロードアイランド州にある老犬のためのホスピス「ヴィンテージ・ペット・レスキュー」を夫婦で経営しているマークとクリスティンは、枕にマークの匂いのついたTシャツを被せてみたりと色々な方法を試してはみたものの残念ながら目立った効果は表れなかったため、最終手段として「ある変わった方法」を試してみることを決意。この「秘策」のためにクリスティンがネットで注文したもの…それは…!?

そう、等身大のマネキンです!自宅に届けられたマネキンを見たクリスティンは、本当にこんなものでショーティーの分離不安が治るのかと自問自答しましたが、試してみるほかありません。

早速、マークがその日着ていたシャツと、それから腕にタトゥーのあるマークに似せるためにタトゥーアームスリーブもこのマネキンに着せてみました。ソファーにマネキンを設置し、恐る恐るショーティーをマネキンの膝の上においてみると…

なんとそれまで全く落ち着きのなかったショーティーが吠えるのをやめて、たった30分でスヤスヤと居眠りを始めたではありませんか!こうしてクリスティンの考案したマネキン作戦は大成功を収めたのです。

マネキンの顔や手を舐め回すショーティーや仲間のパグたちの様子を見て、クリスティンは「とってもうれしかったし、ウキウキした」と当時の状況を語っています。幸せそうなショーティーの様子を見たマークはというと「こんなに簡単に“置き換えられてしまうなんて“少し寂しいよ」と内心複雑な様子です。笑

マネキン君はホスピスで飼われている他の犬たちにも大人気だそうで、足元でスヤスヤ眠るワンコもいるんだとか。これでマークに会えないときでも、ショーティーは分離不安の症状に苦しむことはもうないでしょう!良かったね、ショーティ!