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このミミズクは助かるかわからなかった。飼育員とのある信じられない行動が、みんなの涙を誘った。

ミミズクのジジは、本当に特別な鳥と言えるかもしれません。ジジがアメリカのミシシッピ州にある動物保護団体「Wild at Heart Rescue」に連れて来られたのは、2016年5月末のことでした。頭部には、車にぶつかったとみられる怪我を負い、また、寄生虫によって肺に感染症を起こしていました。

ジジは、人間に心を許すことはありませんでした。ある男性と出会うまでは…。

「ジジはこかなり大変なケースでした」団体の代表ミッシー・デュブイソンは振り返ります。

飼育員たちは、あらゆる手を尽くしてジジを回復させようとしましたが、容態は悪くなるばかりで、ジジは衰弱していきました。しかし、そんなジジを助けられるかもしれない人がいました。

それが鷹匠のダグラス・“ダグ”・ポージェキーです。

Wild at Heart Rescue の理事を務めるダグラスは、「鳥に囁く男」というニックネームを持つほど、 その腕前に定評があります。このダグラスに見守られながら、ジジはゆっくりと、確実に回復へと向かい始めたのです。

一緒に時間を過ごすうちに、ダグラスとジジは強い絆を築いていきます。その様は、職員が驚くほどのものでした。

ダグラスが長期の家族旅行から仕事に戻ってきたとき、同僚たちは感動的な場面を目撃することになります。

ジジが頭を振りダグラスの腕の中でダンスをし、再会できた喜びを表現したのです。

ジジはダンスをやめるとダグラスの胸に身を埋めて、翼で彼を抱きしめました。

ミミズクが目を閉じているのは、安心して穏やかな状態である証拠です。ジジは、羽のない友人を離したくない様子。

そしてダグラスにとっても、この再会は感動的なものでした。

「ジジが抱きしめてくれたとき、父親のことが頭に浮かびました」ダグラスは言います。

ダグラスの故郷の町には、彼の父親にしか姿を見せなかったミミズクがいたそうです。父が亡くなった日、そのミミズクが小屋から飛び立ち森の中に消えていったのを家族全員が目撃しました。

ダグラスが猛禽類に愛着を感じるのは、父親から受け継いだ素質なのかもしれません。

「ダグラスが鳥たちと一緒にいるのを見ると、感動で涙が出そうになります」ミッシーは言います。「鳥たちは心からダグラスを信頼しているのです。ジジの表情をみればわかります」

鳥と心を通わせることができる、稀な才能をもったダグラス。傷ついた動物たちを森に帰すため、ダグラスは「Wild at Heart Rescue」に募金を募っています。この記事をシェアして、彼と仲間たちの活動を応援してください。