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ジョーク

悪魔が政治家にこれを言ったとき、彼は首を横に振ることしかできなかった。彼には分かり過ぎたことだった。

天国か地獄か?もし選ぶことができればほとんどの人は天国を希望するでしょう。選択のチャンスを与えられたこの政治家は決定は正しかったのでしょうか?

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 ある日、ある有名なキリスト教徒の政治家が事務所で仕事中に心臓発作を起こし亡くなりました。彼の魂は体を離れ、天へと昇り天国の門(天国には真珠でできた12の門があるという言い伝えから)にたどり着き、そこで門の番人の聖ペテロに会いました。

Austria-02941 - St. Peter's Church Dome

 聖ペテロは言いました。

「天国へようこそ。扉を開いてお前の天国行きを許可する前に、いくつかのことを明らかにしなければならない。有名人は毎日ここに昇って来るわけではないから、正直どうすればいいのかよくわからないのだ」

「ただ中にいれてくれればいいじゃないですか?」

政治家の問いかけに、聖ペテロは答えます。

「いや、ダメだ。お前の場合、そんな単純な問題ではないのだ。試しに1日天国で、もう1日を地獄で過ごしてみるがよい。それから永遠に過ごしたい場所を選ぶがよい」

 聖ペテロは政治家を地獄の底に連れて行きました。聖ペテロが地獄の門を開けると、豪華なクラブハウス付きの美しいゴルフコースに政治家は目を見張りました。辺りを見渡すと、政治家の既に亡くなった旧友たちが悪魔とつるんでいます。皆楽しそうに笑っており、政治家に気づくと彼らは輪に加わるように手招きしました。

 まるで古き良き日々に戻ったかのようでした。午後はゴルフをして過ごし、クラブハウスに戻ると、ロブスターやキャビア、シャンパンの素晴らしいご馳走が待っていました。舌鼓を打った後で、今度はビキニ姿の華やかな美女たちも加わり、お楽しみは続きます。始終、悪魔は満面の笑みでニヤニヤしながら素晴らしく機知に富んだ話術で場を盛り上げていました。

 そして1日が終わり、聖ペテロは政治家を迎えに来ました。

「これが地獄だ。次は天国で1日過ごす番だ」

 政治家は次の24時間を光るガウンに身を包み、何千もの天国の住人と同様に雲に腰掛けてハープを奏でて過ごしました。政治家は充足感に満たされ、他の住人たちも満足げな様子でした。日がな一日、天国の住人はひたすら「幸福感に満ち」た状態で腰を下ろし、ハープを奏で続けるのでした。

 ようやく政治家の天国での1日が終わりました。聖ペテロは政治家に近づき、決断を促しました。

「ええと、まさかこうなるとは思わなかったけど、地獄で永遠に過ごしたいです。あそこの方が私には向いていると思うんで」

と、政治家は答えました。

 聖ペテロは政治家を地獄の底に連れて行き、別れを告げました。地獄の門が開くと、政治家は目の前に限りなく広がるゴミ山に衝撃を受けました。旧友たちは皆、激しく汗を滴らせ、高く積み上げられた燻るゴミ山に積み重ねられています。悪魔は邪悪な笑みを浮かべながら政治家に近づきました。

「どういうことだ。昨日は何もかも快適で完璧だったじゃないか。それが今は全てただの臭いゴミ山じゃないか」

政治家は詰め寄ります。

 悪魔は政治家をじっと見据え、こう言いました。

「もちろん。昨日は選挙キャンペーンだったんでね。そして今日からが投票後の現実の始まりだ!」

Rome - St. Peter's Square