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友人宅を訪ねると冷蔵庫に無数の巾着が吊るされていた。中を覗いた瞬間、背筋がゾッとした

この写真に映っているのは、冷蔵庫の中に吊るされた無数の巾着袋です。黄色と白の模様がついた布に様々な色の紐がつけられている巾着は一見、サシェのようにも見えます。

これは東欧ベラルーシで撮影された写真で、袋の中にはなんとある生き物が入れられています。冷たい冷蔵庫の中で袋に入れて吊るされている生物の正体とは…

そう、コウモリです!ベラルーシの首都ミンスクにあるコウモリ保護センターでは、冬眠するための場所を見つけられなかった多くのコウモリが市民の手で運び込まれます。保護センターの代表を務めるアレクセイ・シュパクさんは「(ベラルーシでは)コウモリが住宅のベランダや団地の玄関、通気孔、地下室などに飛んできて入り込むのです。雪の中や地面に落ちているところを見つけられた例もあります」と語ります。

冬の間冬眠をするコウモリにとって快適な環境を提供するために、センターではコウモリを1匹づつ袋に入れて、家庭用冷蔵庫の中に吊るしているそうです。冷蔵庫は温度0〜5度、湿度50%以上の環境を常に保つことができるため、コウモリの冬眠に最も適しているとのこと。

現在、センターにある冷蔵庫はたった1台だそうですが、保護された32匹のコウモリが冬を越すには十分なスペースが確保出来るそうです。保護されたコウモリの中には、12月から冷蔵庫の中で冬眠し続けている「強豪」もいるんだとか。

春の訪れと共に外気温が10度を越すようになると、アレクセイさんはボランティアの仲間と共に、コウモリが自然に目を覚ますことが出来るように袋から出してあげます。その後、体重測定をしたり、手で餌の地虫を与えたり、ピペットで水を飲ませてあげるのです。

健康状態が良好なコウモリは、センターの近くにある公園の木にそっと捕まらせ、自ら飛び立つのを見守ります。コウモリは本能的に以前の巣の場所を覚えており、自分の力でそこへ戻っていくのです。

その特徴的な外見や「吸血コウモリ」のイメージから、日本でも苦手な人が多いコウモリ。冷蔵庫で冬眠させるなんて、ベラルーシならではのユニークな発想ですね!