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ジーンとくる話

教会に捨てられた犬を保護しようとして手を噛まれた女性。元飼い主に向けた辛辣な手紙が心に突き刺さる

残念ながらこの世の中には、ペットとして飼っていた動物を無責任にどこかへ放置してしまう飼い主がいるのが現実です。

アメリカ・フロリダ州のカーリー・コカさんはそんな飼い主に怒りを覚え、そして日々犬の保護に奔走する1人の女性。彼女は動物保護施設でボランティアをしています。ある日Facebook上で3匹の犬が教会の駐車場に捨てれられ保護が必要という記事を目にしたカーリーさん。

彼女は迷うことなく、急いで現場へ向かいました。そしてそこにいた3匹のうち2匹を保護することに成功。しかし1匹は人間に対する警戒心が強く、彼女に近づこうともしませんでした。

なんとか保護を試みるものの失敗続き。最後にはなんと手を噛まれてしまったそう。

カーリーさんはその日この犬の保護を諦めることにし、ひとまず2匹を連れ帰りました。
そして翌日再び現場へ訪れ残された1匹の保護を試みます。しかし犬の警戒心は強く、なかなかカーリーさんに近づいてきません。安心してもらうために昨日連れて帰ったうちの1匹を連れて行きますが失敗。
カーリーさんはこの日から毎日現場へ通うことになりました。カーリーさんがチャンスと名付けたこの犬、彼女が毎日通ううちに近づきはするものの、最後にはやはり逃げてしまったそう。そして7日目、ついにその時はやってきたのです。チャンスはカーリーさんがやってくると、まるで出迎えるかの様に近づいてきてくれたのです。

最初の頃とまるで顔つきが違うチャンス。それはカーリーさんを通してチャンスが人間への信頼を取り戻した瞬間でした。

このチャンスの保護劇の間、カーリーさんは誰かわからない元飼い主の人物へのメッセージをFacebookに公開しました。

飼い犬を捨てた大馬鹿者へ
…今日私はあなたの犬を見つけました。彼は汚れと虫にまみれ、ろっ骨が浮き出ていました。
彼は人間と接触するのを恐れています。なぜだか分かりますか?
あなたのせいです。
私はもう3日間、彼を捕まえようとしています。
あなたのせいです。
彼は交通量の多い道路へ向かって走って行きます。
あなたのせいです。
彼は不安で、お腹を空かせ、疲れ切っています。
あなたのせいです。
あなたの身勝手な行為は、この犬をボロボロにしました。
あなたが「何食わぬ顔で」置き去りにした犬が、命を失うかもしれないということを知ったあなたが、よりよい生活を送っていることを願います。

繰り返される「あなたのせい」という言葉。そして最後にはこんなにもひどい仕打ちを動物にしておきながら、のうのうと暮らしている人物への皮肉たっぷりな言葉。読んでいると彼女の怒りがひしひしと伝わってくるとともに、辛辣なその内容が動物を飼っている飼っていないに関係なく心に突き刺さります。

ペットを飼うということは、かわいがるだけではなく、時には苦労や辛抱が必要になってきます。しかしそれを乗り越えた時こそ互いに信頼関係が生まれ、家族になれるのではないでしょうか。命あるものへの責任を身勝手に放棄する人がこの世の中から1人でも減ることを願うばかりです。