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香港の人々は日本の台風のニュースを目撃した。3日後人々がとった行動に足が震えた
2019年6月から始まった香港の民主化デモ。2019年逃亡犯条例改正案に反対するデモに端を発し、香港全土に拡大していきました。その勢いは衰えるどころか増しており、収束する様子は見えません。
このデモは1997年の香港返還以来、最大規模のデモであると言われており、人口わずか750万人の香港において、200万人以上もの人々が参加したということからも、その規模の大きさをうかがい知ることが出来ます。先日にはついに、高校生が警官に銃で撃たれるという異例の事態まで発生し、香港の人々の間で混乱はますます広がっています。
しかしそんな混沌とした状況の中、中国ルポライターのTwitterユーザー・安田峰俊さんが投稿した香港の近況に関するツイートが大きな話題を呼んでいます。
実際にそのツイートをご覧ください。
香港人、日本の台風に「俺たちも大変だけど募金しようぜ」。「日本の赤十字は大丈夫だ。皇后の雅子さまがやってるところだから信用できるぞ」。結果、人口750万人の香港でクラファン4日で約1000万円集まる。
やさしい。 pic.twitter.com/ubEqNv8aeV
— 安田峰俊|10/3『もっとさいはての中国』刊 (@YSD0118) 16 October 2019
香港人、日本の台風に「俺たちも大変だけど募金しようぜ」。「日本の赤十字は大丈夫だ。皇后の雅子さまがやってるところだから信用できるぞ」。結果、人口750万人の香港でクラファン4日で約1000万円集まる。やさしい。
何と香港の人たち、台風19号で大きな被害を受けた日本のことを気遣って、寄付金を募るクラウドファンディングページを立ち上げていたのです。
そのクラウドファンディングページには、こう書かれていました。
日本の歴史上、最大の台風の1つである台風19号は、12日から13日まで日本各地を侵略しました。 多くの河川が崩壊し、災害後の風景はまるで津波が起きた後を連想させます。
今、私たちも悲惨な状況にありますが、日本に友好的な香港として、隣人を助けるために援助の手を差し伸べるべきです。
調達された資金はすべて、クラウドファンディング費用を差し引いた後、日本赤十字に寄付されます。
現在までで、約4000人の香港人から、1500万円もの寄付金が集まっています。クラウドファンディングは現在も続いており、この額はさらに大きくなることが予想されます。
デモで揺れ動く香港、自分たちの態勢を立て直すだけでも精一杯のはずなのに…カオスの中でも日本の人たちを気遣ってくれた香港の人たちに、胸が熱くなります。
香港人の日本に抱く印象は概ね良いと言われており、アウンコンサルティング株式会社による調べでは、9割近くの香港人が日本に対して「大好き」または「好き」という感情を持っているという調査結果もあります。実際、今回のデモにも深く関わっている「民主の女神」と呼ばれる社会運動家のアグネス・チョウさんも、日本のアニメやポップカルチャーが大好きだそうで、流暢な日本語を習得しています。
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香港は今、大きな転換期を迎えているにもかかわらず、日本を含む周囲の国からの無関心に困惑していると言われています。アグネス・チョウさん自身がこの問題について解説している文章はこちらから読むことができます。
香港のTVの台風実況中継。日本と全く同じなのね。危険だから中に入りなよ! pic.twitter.com/bkcfHPBIg5
— Shota T (@sasakurex) 22 September 2013
日本のことをいつも気にかけてくれている香港の人たちのためにも、私たちが少しでも関心を持ち、積極的にこの問題に関わっていく意識が生まれたら良いですね。