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トリビア

【100年前のタトゥ】タトゥーがトレンドになるよりもずっと前、タトゥーを入れた女性20人

タトゥーはさほど珍しいものではなくなった現在。しかし19世紀から20世紀初頭にかけて、タトゥーは体に永久的に纏う斬新な装飾としてセンセーショナルな存在でした。異文化のタトゥーが西洋に紹介されて以来、タトゥーを入れた「先駆者」たちの異彩を放つ姿は人々の注目の的でした。特に、女性の場合は特に好奇の目に晒されました。

貞淑であることがどの時代よりも求められたヴィクトリア朝時代、労働者階級の女性の中にはタトゥを施した体を見世物にすることで生計を立てる「Tattoo’d  Lady(タトゥード・レディ)」と呼ばれる女性たちが存在しました。禁欲的で厳格な生活を美徳とした当時の風潮では、肌を露出するなどもってのほか。貧困に生きる女性たちが生きる糧として選んだタトゥ・レディースとしての生き方は前例のないものでした。当時、タトゥ・レディスの姿は現代では想像し難いほどにスキャンダラスの象徴と見なされていたのです。

1. のちにアメリカ初の女性タトゥーアーティストとなったサーカス団員、モード・ワーグナー(1907年撮影)

Imgur/ImGoingBackToBed

2. タトゥード・レディの多くがサーカスで団員として働いた

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3. タトゥーショーは度々「囚われの物語」と銘打って演出され、タトゥーは女性たちがインディアン(ネイティブアメリカン)に囚われた際に捕虜の証として入れられたものというストーリーに仕立て上げた

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4. タトゥーが鮮明に蘇るカラー写真

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5. 花や船舶、宗教に基づいたモチーフが当時の定番

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6. タトゥー・ショーはエキゾチックでデカダンスな余興として好評を博し、タトゥード・レディは男性サーカス団員よりもはるかに高給だった

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7. 有名なタトゥード・レディのベティ・ブロードベントがタトゥーに興味をもったのは14歳のとき(1939年撮影)

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8. 体に刻まれたタトゥーを堂々と披露するタトゥード・レディに多くの観客が釘付けに

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9. 有名なタトゥード・レディ、アルトリア・ギボンズの胸にはアメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンが(1920年代)

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10. 背中に大きく描かれたモチーフ

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11. 1920年代にサーカスで活躍したタトゥード・レディ、メイ・ヴァンダーマーク

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12. 19世紀後半から20世紀初頭にかけタトゥード・レディとして活躍したノラ・ヒルデブラン

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13. アルトリア・ギボンズの背中の「最後の晩餐」モチーフは観衆に大受けした

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14. 全身のタトゥ施術代は当時約30ドル、完成までに2ヶ月を要した

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15. 個別に入れるタトゥーの施術代は1ドル以下

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16. こうしたサーカスの余興のターゲット客層は主に労働階級者だった

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17. 「アンゴラの美女」のステージ名で馳せたドイツ人女性、エマ・シュスターは「タトゥーの女王」的存在でもあった

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18. 日傘を手にポーズをとるタトゥード・レディ(1900年代)

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19. 鳥も当時の人気モチーフの一つ

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20. サーカスの人気が下火となり、人間の見世物が時代遅れとなった1950年代、タトゥード・レディの時代は終焉を迎えた

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タトゥーが珍しかった時代、生計を立てるため体にタトゥーを施し見世物となることを選んだ女性たち。タトゥーがより身近なものとなり、タトゥー保持者の半分以上が女性である現在とは比較にならないほどの覚悟でタトゥを入れる決意をしたことでしょう。タトゥード・レディとして生きる道を選んだ女性たちの生き様は興味深いものがあります。

プレビュー画像: ©️imgur/ImGoingBackToBed