【斜め上行く婚活アドバイス】1958年の恋愛指南書がかなり興味深い

アメリカの絶頂期といえば1950年代。空前の好景気の恩恵を受け、中産階級の人口が増え、中産階級の女性は外出するときには帽子や手袋を欠かさず、自宅にいるときでさえ、髪をセットしメイクをしているのが常識でした。
専業主婦として家庭に収まり、フェミニンな装いに身を包むことを求められた50年代の女性たち。戦中に比べ女性の雇用率は低下し、「良き妻」としての役割を果たすことが当然とされた当時、若い女性たちにとっていかに未来の夫として相応しい好男子に巡り会うかは現在以上に大きな課題でもあったのです。
良いパートナーに出会うことが重要視された50年代、迷える子羊たちに出会いの手ほどきを施した指南書なるものもありました。1958年にマッコールによって執筆されたハウツー記事『結婚するための129のヒント』もその一つです。
ウィスコンシン州に暮らすキム・マルクス・クチンスキーは、フリーマーケットで見つけた古びた50年代の雑誌に掲載されていた「結婚するための129のヒント」の特集内容をSNSに投稿。現在の価値観との大きなギャップが話題となりました。
「今日のアメリカでは、1700万人を超える17歳以上の女性が未だにプロポーズを待ちわびている」と著者は嘆き、この憂慮すべき事態から脱却するために、若い女性に男性との出会う方法に加え、いかに男性の気を惹くか、事細かに指南しているのです。
「この古本、買って後悔はしてないわ。読めば読みほど、『はぁ?ナニこれ???』状態だったけど、なかなか興味深くて笑える本だったわよ」とキムが語る、古き良き時代の男女の出会いHow to本。その内容とは一体どのようなものなのでしょうか?さっそく見てみましょう…
彼と出会うために:
1. 犬を飼い散歩する。
2. いい男がいそうな場所で車を故障させる。
3. 夜間学校の授業をとる、男性が好みそうなクラスを選ぶこと。
4. ハイキングクラブに参加。
5. 人口国勢調査上、最も独身男性の多い地域に注目する。(ネバダ州は女性1人に対し、男性比率は1,25人)
6. 結婚に望ましい寡夫を見つけるため、死亡記事欄を読む。
7. ゴルフを習い、様々なゴルフコースに出没する。
8. 短期間の休暇をいくつも取り、それぞれ異なる休暇先で過ごす。一箇所に長期間滞在するよりも出会いに効率的。
9. 公園のベンチに座り、鳩に餌をやる。
10. ヨーロッパを自転車で巡る旅に出る。
11. 医療施設や歯科医、あるいはロースクールで働く。
12. 看護師かスチュワーデス(AC)になる。既婚率が非常に高い。
13. 友達の夫の職場にふさわしい独身男性がいないか、紹介を頼む。
彼の目を惹くには:
- 彼がいる室内に入る時、歩きながらよろめく
- バンドエイドを貼る。どうしたのか聞かれ、話のきっかけになる。
- 自分がお金持ちになる。
- キレイなハンカチをわざと落とす。
- 部屋の片隅でさめざめと泣く。彼にどうしたのか尋ねられるチャンス。
- 男性がドライブで好むようなオープンカーを購入する。
- 美味しいアップルパイを作り、職場に持参。これぞと狙いをつけた独身男性に味見させる。
- 彼のジョークがつまらなくても楽しそうに笑う。
- うっかりハンドバックを通りに落とし、中身を散らばらせる。
- ハットボックスを運ぶ
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彼の気を惹くには:
- アルコールを飲んで粗相することのないよう、女友達と飲みに行く練習をする
- 常にハイヒールでセクシーに!ただし、彼があなたよりも小柄でない場合に限る。
- 健康に気を使う。男性はハツラツとした女性がお好き。
- 日焼けして小麦色の肌をゲット!
- デートでは血の滴るレアステーキをオーダー。
- 体をしっかりスクラブしてツルピカ素肌に!
- オフィスでは他の女子と被らない服を着るべし。
- コーヒーカップを灰皿代わりにしない。
- ぴったりニットが似合うなら、3日に1度は着るべし。
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彼の本命になるには:
- お金のかからないお手頃なデートでも楽しめる私をアピール。ただし、やりすぎは禁物!
- 彼ママにレシピを聞く。
- 最初のデートで結婚願望を語るべからず。結婚には興味がないと嘘ぶけ。
- 子供がたくさん欲しいなどと語るのも、もってのほか。
- 彼がお金持ちなら、「あなたのお金がスキ♡」と敢えて言う。正直なあなたにきっと彼も興味津々♪
- 彼の元カノたちについて調べよ。彼女たちと同じ過ちをしてはダメ。
- 彼に変えて欲しいところがあっても、今はじっと我慢。結婚すれば、こっちのもの…
- 独身男性の死亡率は既婚男性の2倍だと彼に吹き込む。
- 幸せな結婚生活を送る夫婦とダブルデートに持ち込み、彼に結婚についてポジティブなイメージを植え付ける。
- 彼パパとビジネストーク。「税金が高すぎる」ネタで盛り上がれ!
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「今となっては時代遅れのバカバカしくて笑えるアドバイスばかり。でも当時は真剣に受け止められていたんでしょうね」とキム。
現在の感覚から見ると、まるでウケ狙いに走っているかのようなとんでもないアドバイスばかり。むしろ真に受けたら、かえって裏目にでるのでは…というチンプンカンプンなものも見受けられます。良きパートナーと巡り会い、結婚し良妻賢母として家庭に収まることが何よりも重要視された50年代。女性の多様な生き方が認められつつある現在と比較して、未婚女性を取り巻く社会環境はかなり事情が違ったのでしょう。
多くの人にとって母や祖母世代の青春時代であった当時と現在、時代の変化とともに結婚という選択肢に対する価値観も大きく異なることが伺える指南書です。
プレビュー画像:©︎Imgur/gd2234
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