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【訃報・さくらももこさん】ちびまる子ちゃん声優からお別れのメッセージ。涙なしには読めない。

1990年の放送開始からすでに20年以上に渡って、お茶の間で愛されてきたご長寿アニメ「ちびまる子ちゃん」。毎週日曜日の夕方6時になると、ついチャンネルを「ちびまる子ちゃん」に変えてしまうという方も少なくないはず。そんなちびまる子ちゃんの作者である漫画家のさくらももこさんが2018年8月15日、乳ガンのため帰らぬ人となりました。

1965年に静岡市清水区で生を受けたさくらさんは1984年、静岡英和女学院短大(現静岡英和学院大短大部)在学中に執筆した「教えてやるんだありがたく思え!」でデビュー。1986年からは少女漫画本「りぼん」でのちに代表作となる「ちびまる子ちゃん」の連載を開始し、現在ではシリーズ累計で約3200万部を売り上げるなど、その作品は老若男女を問わず愛されています。

そんなさくらももこさんの訃報をうけ、「ちびまる子ちゃん」の主人公・まるこ役を演じる声優のTARAKOさんが報道各社にFAXで送った「お別れのコメント」が話題を呼んでいます。それではTARAKOさんのメッセージをご覧ください。

以下コメント全文

「『ご冥福を』とか言えないです。

ただただ、頭の中がぐちゃぐちゃです、はい。

病気だったこととか、本当になにも知らなくて

ごめんなさいしかないですごめんなさい。

早すぎます。

まだまだやりたいこといっぱい、いっぱいあったと思います。

 

ずっとお会いしてなかったので、私の中のももこ先生は、ずっと小さくて可愛くてまあるい笑顔のままです。

今はただ先生の分身でもある小学3年生の子に、嘘のない命を吹き込み続けることしかできないです。

ももこ先生へ

 

私がそっちにいったら似たような声でいっぱいいっぱいお喋りしてくださいね。

 

そちらで楽しいこといっぱいいっぱいして下さいね。

 

優子ちゃんにあったらよろしくです。

 

ももこ先生は『ありがとう』しかない恩人です。」

手紙の中でTARAKOさんが言及している「優子ちゃん」とは、2016年5月17日に乳ガンが原因で51歳という若さで惜しまれながらも亡くなられた声優・水谷優子さんのことで、「ちびまる子ちゃん」のお姉ちゃん(さくらさきこ)役でも知られています。ここ数年の間に一度にさくらももこさんと水谷優子さんのお2人を亡くされたTARAKOさんの心痛は察するに有り余ります。

TARAKOさんのコメントから推測する限り、さくらさんは恐らく周囲の人間に心配をかけまいと病気のことを伝えていなかったと思われます。もしかすると、さくらさんは「可愛くてまあるい笑顔のまま」の姿で親しい人たちの記憶の中に留まっていたかったのかもしれません。

現在さくらももこさんの公式サイト「さくらプロダクション」には、さくらさんがデビュー30周年を迎えた際に語った次の言葉が掲載されています。

「30年間、良い事も大変な事もいっぱいありましたが、私は作家としてとても幸せな月日を送らせていただいています。感謝にたえません。」(『さくらももこの世界展』「デビュー30周年を迎えて」より抜粋)

さくらさんは作品を描けること、そしてファンにそれを楽しんでもらえることにいつも感謝していたそうです。

さくらももこさんがその半生を捧げた作品「ちびまる子ちゃん」はこれからも日本中のお茶の間に笑顔を咲かせ続けてくれることでしょう。謹んで心からご冥福をお祈り申し上げます。