ちえとくをフォローする

すごい人たち

金目当ての女性に男性が放ったキツイお言葉

「人生のパートナーを見つける」これは多くの人にとって重くのしかかるテーマでもあります。日本では「婚活」がすっかり定着していますが、結婚相手やパートナーとの出会いを求めて積極的に行動する傾向は日本だけに限りません。ネットの大手出会い系アプリサービスなどのマッチングサイトの国際的市場は拡大する一方です。

ニューヨークのアッパー・イースト・サイドでは、独身女性比率が独身男性の2倍。パートナー探しの面では圧倒的に男性に有利なこの地区で、婚活に苦戦するある若い女性が大手デートサイトに投稿した主張と、それに対する回答が2000年代にニューヨーカーの間で話題となりました。人によっては考えさせられるかも?なネット上でのやりとりを紹介します。

(※ 画像の人物はイメージです。ネットの投稿内容とは関係ありません)

NYC Downtown and Statue of Liberty, Golden Hour

以下、女性の主張

「タイトル: 私のどこか間違ってるの?

単刀直入に言わせてもらうけど、私は超美人、しかも賢く上品な25歳で今はニューヨーク在住。そんな私に欠けてるもの、それはふさわしいパートナー。最低でも年収ハーフミリオン(約5500万円)の結婚相手を探しているの。高すぎるって?だってここはニューヨークよ。ハーフミリオンの年収は中流家庭なの。だから決して高望みなんかじゃないの。

このサイトの閲覧者にこの条件をクリアしてる男性はいる?そんなパートナーを捕まえた女性はいない?私が求める男性に出会うために、どうすべきか秘訣を教えてほしいの。それとも好条件の男性はどこかに隠れちゃってるのかしら?

私が最近付き合ったビジネスマン達の年収は平均してクオーターミリオン(約2800万円)しかないの。そんな額じゃお高いセントラルパーク・ウエストでは暮らしていけないわ。ヨガ教室で出会った知り合いの中には、投資銀行家の夫を持ち、超高級住宅地トライベッカの豪華なロフト住まいの人もいるのに。しかも、その人、私の半分も美人じゃない上に、たいして頭脳明晰でもないのよ。一体どういうことよ?私が彼女と同じレベルに上がるには、どうすればいいの?

私が知りたいことは以下の通り: 

  • リッチな独身男性の出没スポットはどこ?特定のバーやジム、レストランを教えて
  • リッチな独身男性のあなた、結婚相手には何を求めているの?傷つかないから、本音を教えて
  • 25歳の私がターゲットとすべき年代は?どんな職業を狙うべき?弁護士、投銀行家、医師、ヘッッジファンド、他には?
  • アッパーイーストの高級エリア住まいの妻って、どうしてたいてい平凡な女性ばかりなの?超リッチな旦那に釣り合うものなんて何もなさそうなくらい、退屈でパッとしない見た目なのに。私みたいな超美人がバーで1人寂しく飲んでるっていうのに、どういうことよ?!
  • リッチなあなたにとって、結婚相手となる女性と単なる遊び相手で終わる女性の違いは何なの?私が求めているのは、結婚ONLYよ。

ハッキリ言いすぎたからって気分を悪くしないでね。正直に本音を語ったまでだから。ほとんどの綺麗な女性は上っ面だけの軽薄女なのよ。私が彼女達の本心を代弁しただけにすぎないのよ。外見も良くて洗練されてる上に、素敵な家庭を切り盛りする能力もある私だからこそ、こうした好条件男性を求めるの。

美人女子より」

数時間後、投稿主の美人女子の希望にぴったりの該当者から回答が…

「タイトル: 美人女子へ

君の投稿を大変興味深く読ませてもらったよ。きっと君と似たような疑問とジレンマを抱えている女子は多いだろうね。苦境にある君のために、以下の分析を提案するとしよう。君の時間を無駄にしないためにも、ビジネスマンとして論理的な観点から指摘させてもらうよ。

まず、僕は君の希望に該当する年収ハーフミリオン以上の男だ。そんな僕のような男から見れば、君のオファーはビジネス上の取引に例えると、実に平凡なショボいものだね。君は『美貌』と引き換えに、僕の金を要求するという単純なトレードだ。しかしそこに落とし穴がある。君の自慢のルックスは永久的なものではなく、年月とともに色褪せる一方。しかし私の年収は今後上がる一方…私の価値は上昇しても、君の価値である『美』は今後上昇することは望めない。

つまり、経済学的に言えば、君は下落する資産であり、私は収益資産だということ。しかも、ただ下落するだけでなく、年々加速度を増して減価償却していく資産だ。君は25歳。年とともに美しさは徐々に減少していくにしろ、あと5年は魅力的でいられるかもしれない。しかし、35歳にもなれば、資産としての美貌はもう終わりだ。

ウォール街用語で言えば、君は売買ポジション止まり。買って保有することはない、つまり結婚する対象にはならないということだ。まともなビジネスマンなら買うことはなく、リース止まり、要するに君が求めている結婚ではなく、デート相手で終わるだけだ。こんなことを言うのは残酷かもしれないけれど、僕が稼げなくなったら君が離れるように、君の美貌の価値が失くなれば、僕が君を手放すだけだ。取引として真剣でない付き合いにはアリでも、結婚はナシということ。

それに、この金融業界で働き始めたころ、効率的市場仮説について学んだけど、その仮説から言うと、もし君が本当に賢く上品で超美人であれば、とっくに金持ちの誰かを見つけていたはずだ。君が自己申告するような素晴らしい女性がハーフミリオンのパートナーを探すのに苦労しているなんて信じられないね。

僕から君に有益なアドバイスがあるとすれば、自分で稼げる仕事を見つけることだね。そうすればこんな不毛な話をする必要もないだろ?

僕のアドバイスが少しでも君の役に立ちますように。それと君がもしリース(遊びの関係)に興味があれば、連絡してね。

スティーブン(投資家銀行家)」

Yuppie de Wall Street entre el humo

若い女性の投稿も驚きですが、容赦なく論破する回答者の歯に衣着せぬ物言いも凄まじいですね。どちらも叩かれる要素大いにありな案外似た者同士な2人かもしれません。(ちなみに回答者はうっかり会社のPCから返信してしまったため、仕事中に私用メールを送っていたことが会社にバレたと、当時ニューヨークで噂になりました)

いずれにせよ、はなから他人のお金を当てにするのではなく、まずは自立しようとする精神が大切だということなのでしょう。

プレビュー画像:©︎Media Partisans