人のことを信じて愛し続けた黒猫みつきの物語

その名もなき黒猫とウェブデザイナーの咲セリさんが出会ったのは、2015年のことでした。 その野良猫は背中から尻尾まで火傷の痕があり、目が見えませんでした。人につけられた傷であることは明らかでした。

もともとこの黒猫は、咲さんの友人が保護した猫でした。しかし友人宅ですでに飼っていた猫との相性が悪く、引き取り先を探していたのです。咲さんは思い切って、その黒猫を飼うことに決めました。

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咲さんは当初、不安で仕方なかったと言います。人間によって傷つけられた猫が、ちゃんと人間とうまく暮らしていけるのだろうか…?しかしその黒猫を家に連れて来た初日、驚くべきことが起こります。家に着くなり、猫は咲さんの夫のヒザにひょいと飛び乗って、喉を鳴らしたのです。人間のことを恐れる様子など、まるでありませんでした。

しかし夫の膝から降ろしたとたん、猫は傷口をかきむしり始めました…そのとき咲さんは、この黒猫からのメッセージを受け取ったように感じたそうです。

「離れないで、ひとりにしないで」

黒猫「みつき」は目が見えないというのに好奇心旺盛で、咲さんの家にもともといた他の猫たちとも大の仲良しに。そんな姿を咲さんがブログで発信すると、全国から体調を気遣うメッセージ、キャットフードや傷口を守る服、健康祈願のお守りが届いたと言います。

咲さんがみつきと一緒にいた時間は幸せでした。しかし、別れはすぐにやって来ます。もともと怪我をしていたことに加え、腎不全も抱えていたみつきの体調は急速に悪化。その最期の日も、夫のひざによじ登り、天国に旅立ちました。一緒に過ごした時間は、たった6ヶ月でした。

咲さんがブログで報告をすると、みつきを悼んだ人たち約300人からコメントが寄せられました。咲さんはみつきに伝えたい言葉がありました。

「どれだけ辛い思いをしてきても、傷つけられても、それでも人を好きでいてくれてありがとう…」

こんな猫がいたのだということを覚えておいてもらいたいと思った咲さんは、「それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」という本を出版。人を信じることをやめなかったこの小さな命。その物語を知ることで、傷つく動物が少しでも減って欲しいと咲さんは願っています。ぜひシェアして、広めてくださいね。

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