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怒りっぽい癇癪持ちの息子に父がくれた人生の教訓

 子育ては人生において素晴らしい体験の一つであると同時に、試練を伴なうものでもあります。親は子供の心身の成長を見守り導く存在ですが、自我の芽生えとともに、怒りなどのネガティヴな感情と対峙しコントロールする方法を学ぶのは子ども自身です。

思うように行かず癇癪を起こしてしまう、所構わず怒りを爆発させてしまう、そんな子供の行動に振り回された経験のある人は決して少なくはないはずです。ある父親は癇癪を起こしがちな息子に、あるユニークな方法で怒りをコントロールする方法を教えます。

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あるところにとても怒りっぽい 男の子がいました。怒りにまかせて地面や床に倒れ込んで叫んだり、オモチャを壊したり…そんな短気な息子に対し、父親はあるユニークな方法で怒りをコントロールする方法を教えることにしました。

父親は息子にハンマーと箱いっぱいのクギを渡して言いました。

「イライラして怒りをコントロールできないことがあれば、そのたびに庭のフェンスにクギを 打ち込んでごらん」

男の子はハンマーと釘を手に取り、怒りにまかせて乱暴クギを打ち込みました。1日目に打ち込んだクギはなんと33本!

その翌日も、男の子はハンマーでクギを打ち込み続けました。しかし時が経つにつれ、男の子は自分の感情に向き合い、行動を反省するようになりました。フェンスに打ち込むクギの数も日に日に少なくなっていきます。

やがて男の子はフェンスにクギを打ち込むよりも、自分の感情をコントロールする方が簡単だということに気が付きます。

そして1ヶ月後、ついに男の子が一度もイライラを爆発させることなく済んだ日が訪れます。自分の新たな変化にすっかり嬉しくなった男の子は父親に早速報告しました。父親は喜んでこう言いました。

「よくやったね、これからは一度も怒らなかった日があるたびに、打ち込んだクギを抜いていくんだよ」

男の子は穏やかに過ごすことができた日ごとに、一本ずつクギを抜いていきます。さらに時が過ぎ、男の子は父親に嬉しそうに報告しました。

「お父さん、クギを全部抜いたよ!」

すると父親は息子の手をとり、木のフェンスに歩み寄るとクギがすっかり抜けたフェンスを見ていいました。

「よく頑張ったね。だけどこのフェンスをよく見てごらん穴だらけのこのフェンスはもう2度と元には戻らないんだよ」

父親はかがみこんで、息子の目を見て言いました。

「怒りに任せて誰かに何かを言うと、言葉は傷を残すんだ。後になってたとえ何度謝ったとしても、傷ついた心は元どおりに治ることはないんだよ。怒りに駆られたときは、いったん一呼吸置いて、自分が何を言おうとしているのか、何をしようとしているのか、よく考えたほうがいいんだよ」

男の子にとって父の教訓は心に残るものとなったようです。叱るばかりが躾ではない教えてくれるエピソードです。

ユニークの父の教訓、あなたはどう受け止めましたか?