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ジーンとくる話

親友を悼み嘆くブルドック

ブリタニーとジョセフのスカラムーチ夫妻は、子犬のマティスとモルモットのオーティスと暮らしています。家にやって来た当初から、先輩ペットであるオーティスに興味津々だったマティス、体格差を気遣いながらも2匹は徐々に距離を近づけていきました。犬とモルモットの奇妙な友情はこうして始まったのです。

「オーティスのケージの隣にマティスのベッドがあり、2匹は眠るのも一緒でした。オーティスをケージから出すと、まっすぐにマティスのいる場所に行き、仲良く過ごすのが日課でした」とジョセフは2種の異なる動物たちの間に芽生えた奇妙な友情を語ります。

しかし時の流れは誰しも止めることができません。この2匹にとってもそれは同じでした。マティスとの友情を4年間育んだオーティスは老衰のため、息を引き取ります。時間が経ってもピクリとも動かない友の姿に、ただならぬ事態を察知したマティス。その悲しみは深く、数日間食べ物も喉を通らない有様でした。しかも、それだけでは終わりませんでした。

オーティスの死から数日後、ブリタニーがモルモットケージを庭に出して片付けようとしていると、マティスは亡き友の家をジッと見つめていました。ブリタニーがケージの柵と底を外すと、マティスは青色の底ケースに座り込むと、頑なにその場所から動こうとはしませんでした。

「私がオーティスのケージから柵を外したときに、もう彼がここにはいないということをはっきりと悟ったのでしょう。『どうして?何が起きたの?』と問い詰めるような眼差しで私を見つめ、胸が潰れる思いでした。最初のうちは底に座っているだけでしたが、そのうちオーティスの匂いが残る底の中に突っ伏すように横になってしまいました」とブリタニーは当時の様子を語ります。

大切な友人の死からマティスが立ち直るまで、しばらく時間がかかるでしょう。マティスの行動から、動物がいかに愛情深く、そして大切な仲間の死にどれほど心を痛めるのかが見て取れます。親友を失い悲しみに暮れるマティスの心が、1日も早く癒されますように。