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ジーンとくる話

旅立った愛犬のドッグフードを返品出来るか問い合わせた男性。ペットショップの対応に嗚咽が止まらなくなった。

犬や猫を飼う人が決して避けては通れない道…それは愛するペットとのお別れ。アメリカに住むジョセフ・アイナベットさんも2018年10月、当時13歳だった愛犬ベイリーとお別れをすることになりました。

ベイリーは5歳の頃から重い疾患をいくつも患っており、獣医からは「8歳まで生きられるかどうか…」といわれていたそうです。そして去年10月、ベイリーの容態が急激に悪化したため、医師の勧めでジョセフさんはベイリーを天国へ送ることをやむなく決意したのです。

ベイリーが旅立ってからしばらくして、愛犬のために購入しておいた未開封のドッグフードの袋がジョセフさんの目に留まりました。それは1袋$70(約7500円)もする、医師から処方された医療用ドッグフードで、ペット用品専門のオンラインショップ「Chewy」で購入した物でした。

このまま家に置いておいても、もうベイリーは帰ってこない…」ジョセフさんは思い切ってChewyのカスタマーサポートに事情を説明し、返品が可能かどうか尋ねてみることに。

すると電話口でChewyの担当者は…

ドッグフードは寄付して下さい。お金は全額お客様に返金させて頂きます」と言ってくれたのです。

Chewyスタッフの優しい対応に胸を撫で下ろしたジョセフさん。しかしそれからしばらくして、なぜか彼の自宅にChewyから荷物が届いたのです。「何も注文していないけど…」そう思いながら荷物を開けたジョセフさんは、中身を見て涙しました。

荷物の中身は、ジョセフさんへのお悔やみのメッセージカードと、そしてかわいい愛犬ベイリーの似顔絵でした。しかもその似顔絵はパソコンで印刷されたものなどではなく、プロの芸術家によって描かれた油絵だったのです。

メッセージカードには手書きでこう書かれていました。

ペット達は私たちの元を訪れ、心に足跡を残していきます。そして、彼らは私たちを永遠に変えるのです。たくさんの愛と明るい気持ちをあなたに送ります。もしなにか必要であれば、いつもあなたの側にいます。心を込めて Chewyより

ジョセフさんがChewyのサイトにアップロードするつもりで提供した一枚の写真を元に画家が描いた心のこもった油絵が、彼の元に送られてきたのです。

神対応という言葉だけではとても言い表せない、Chewyの思いやりのあるカスタマーサービスに感激したジョセフさんは、油絵とメッセージカードの写真をFacebookに投稿しました。現在、投稿には7万件を超える「いいね」や7千件を超えるコメントが寄せられるなど、大きな反響を呼んでいます。

愛するペットを失ったジョセフさんにしっかりと寄り添い、そして励まそうとしてくれるChewyの心のこもったカスタマーサービス。悲しみを理解しようとしてくれるその姿勢は、飼い主の心にポッカリ空いた穴を埋めてくれたことでしょう。

プレビュー画像:©Facebook/Joseph Inabnet