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えらい

9歳の頃に手術は断念された。成長した彼女の肉体を写したポートレートが、あなたを魅了する。

レベッカ・ダンは、言葉には遣い方次第で人の心を傷つけることも癒すこともできることを知っています。現在22歳のレベッカは幼い頃から人と違うことをからかわれ、心無い言葉に心を蝕まれてきました。

 

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レベッカは、先天性脊椎側彎症(せきついそくわんしょう)を患っています。これは、脊椎がねじれ側方(横方向)に湾曲してしまう病気で、体が左右不均等になり背中が出っ張るなど、容姿にも大きく影響するものです。レベッカは病による身体的な痛みに加え、長年、学校でのいじめに絶えてきました。クラスからは除外され、「ノートルダムのせむし男」とあだ名を付けられた時期もありました。

4歳のときに初めて診断を受けたときは、手術が検討されたものの華奢な体格のレベッカではリスクが高すぎたため断念せざるおえませんでした。また、脊椎の湾曲がこのまま進めば、神経系が圧迫されて近い将来に自力で歩けなくなってしまうことを告げられたのは、レベッカが9歳のころでした。

 

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病気のため、多くの困難を経験しなければならなかったリベッカですが、常に前向きな姿勢で人生と向き合ってきました。高校を卒業したレベッカは、写真家になる夢を叶えるために美大へと進みます。以来、障害を持つ人々に対する社会の誤解や偏見を取り上げた作品を撮り続けていた彼女は、大学最終年の今年、自らを被写体としたプロジェクトに取り組みました。

 

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「I’m Fine(私は大丈夫)」と題されたこの写真シリーズでレベッカは、自らの肉体をカメラの前にさらけ出します。

「写真を撮りはじめた当初は、障害と付き合いながら生きることについて探究したいと考えていたものが、自分自身を受け入れるプロセスへと徐々に変化していった。これは、社会的に考えられている『美しさ』や『障害』といった観念への挑戦であると同時に、『私は大丈夫』だということを伝える目的もある。障害があろうと、私は他の人と何ら変わらない人間で、障害に負けることはない。」

 

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レベッカは、これらのポートレート写真で「A World of Unfairness(不公平の世界)」コンクールの最優秀賞を獲得し、イギリス国内外で注目を集めることになります。授賞式では、今は亡き理論物理学者のスティーブン・ホーキン氏から賞を受け取りました。

 

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 「私を見て、私の背中を見て、拒絶しないで欲しい。私とあなたは変わらないのだから」

作者のアイデンティティを全面に出し、見せつけ、独自の視点から世界に訴えかけるをレベッカの作品に、あなたは何を思いましたか?これからの彼女の活躍に期待しています。