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ジーンとくる話

【山中で交通事故後に遭難!】森の獣に狙われた飼い主を守り抜いた愛犬

「犬は人の良き友」というように、古くから犬は人間のパートナーとして私たちの生活を支えてきました。

今回紹介するシェパード犬「サコ」のエピソードは、人と犬の堅い絆を象徴するかのような物語です。

Youtube/Purina Canada

カナダのブリティッシュコロンビア州に暮らすジョセフ・フィリップ・ガルシア(16歳)はサコを子犬の頃から可愛がっていました。サコと一緒にカナダの大自然の中で休暇を過ごす機会の多いジョセフでしたが、2014年6月、予期せぬ悲劇に見舞われ命の危機に陥ります。

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その日、家族が集まりピクニックを楽しんだ後、ジョセフは叔母の運転する車で2人の従弟とサコと一緒に家路に向かっていました。長い一日の終わり、すっかり遊び疲れたジョセフは後部座席で眠り込んでいました。しかし突然、強い衝撃にジョセフは目を覚まします。目を開いたジョセフは、自分が山道から少し離れた傾斜に倒れたまま、動くこともできない状態にあることに気づきました。

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一体何が起きたのか。ジョセフはすぐには状況を理解することができませんでした。眠っている間に車が衝突事故を起こし、叔母と2人の従弟は死亡。ジョセフとサコだけが人気のない山の中に残されたのでした。茫然としながらも、激しく出血していることに気づいたジョセフは出血部分を石で押さえ、愛犬の横に身を横たえると眠りに落ちました。

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危機的状況にあったジョセフですが、幸い彼は一人ではありませんでした。サコはジョセフの隣で横になり、事故発生から救出までの40時間、ジョセフを温め続けたのです。しかしサコのおかげで低体温症を免れたとはいえ、ジョセフはまだ危険な状態にありました。事故現場は大自然の中。危険な捕食動物が血の臭いを嗅ぎつけ現れたのです。夜間、コヨーテの遠吠えを耳にしたジョセフ。やがてうなり声が徐々に近づくにつれ、サコの警戒が一層高まるのが見て取れました。突然、サコは勢いよく茂みの中に飛び込み姿を消しました。

Youtube/Purina Canada

茂みの奥から獣たちが争う物音やうなり声が聞こえ、しばらくするとサコが戻ってきました。ホッとしたかのようにジョセフに顔をする寄せたサコですが、コヨーテに鼻と首を噛まれていました。

事故発生から3日目、ようやくジョセフとサコは従姉妹のデニスによって発見されました。すっかり衰弱していましたが無事に生還することができたのです。

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複数骨折し、重傷を負っていたジョセフはすぐに病院に搬送されました。

「こうして生きているのが信じられないくらいだ。サコがいなければ助からなかったと思う」とジョセフは語っています。

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ジョセフを守った忠犬サコの物語はこちらから試聴できます(英語音声のみ):

6月とはいえ朝晩の冷え込みの激しいカナダの山間部でジョセフを温め、危険な捕食動物から守ったサコ。まさに忠犬の鏡、ヒーローそのものです。絶体絶命の危機的状況で頼もしい愛犬が傍にいたことはジョセフにとって大きな幸運でした。

ほかにも、犬が行方不明の子供に寄り添い守り切るなど、サコに限らず犬の人間に対する仲間意識、忠誠心に心打たれますね。

プレビュー画像:©Youtube/Purina Canada