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32キロの道のりを徒歩で出勤していた男性、上司から車をもらう

仕事でもプライベートでも第一印象は大切です。米国アラバマ在住の20歳の学生ウォルター・カールももちろん、第一印象の重要性は理解しています。だからこそ、引っ越し会社「Bellhops」で試用期間勤務の初日、時間前に余裕を持って出社する予定でした。

しかし運悪くウォルターの古い車はその前夜、故障して完全に動かなくなってしまいます。勤務開始時間に間に合うよう出勤する唯一の方法、それは32キロ離れた職場まで歩いて通勤することでした。

早めに就寝し、真夜中、まだ真っ暗な中を出発。勤務地を目指す長い道のりのスタートです。普段は車で走行するハイウェイ沿いを、場所によっては草が高く生い茂る中を進みます。朝4時に警察の職務質問を受けたとき、ウォルターはまだ道のりの半分までしか到達していませんでした。

32キロの距離を徒歩で通勤しようというウォルターに感心した警察官は、朝食をご馳走し、パトカーで勤務地まで送り届けました。この日Bellhopsに引っ越しを頼んでいた顧客のジェニー・ラメイは、パトカーに乗ってやってきたウォルターの姿に当初驚きましたが、事情を知り、ウォルターの責任感に感心したと言います。そして休憩も取らずにすぐさま引っ越し作業に取り掛かるウォルターを信じられない思いで見つめていました。

まだ20歳のウォルターの真摯な態度に感動したジェニーは、Bellhopsの経営者ルーク・メルクリンに連絡をとり、この学生従業員の見事な働きぶりを伝えました。顧客から連絡を受けたルークの対応は素早いものでした。ウォルターに個人的に感謝を伝えにきただけでなく、なんと自分の車をプレゼントしたのです!

Facebook/Bellhops Moving

「君は我が社が求める資質の全てを持っている。ただ通勤するための手段がないだけだ。私の車はきっと君の役に立つだろう」

突然の展開に戸惑うウォルターに車の鍵を差し出し告げるルーク。あまりの幸運に感激するウォルター。彼の心温まる動画はこちらから視聴できます(英語音声のみ):

実はウォルターは、2005年にアメリカを襲い甚大な被害をもたらしたハリケーン・カトリーナにより、家族を失った被災者のひとりでした。鍵を手渡されたウォルターは、涙を堪え、感謝を伝えます。

Facebook/Bellhops Moving

またジェニー・ラメイもウォルターが車を購入するための資金調達を呼びかけており、すでに寄付を集めていました。20歳の青年の責任感と誠意溢れる行動が、周囲の人々の心を動かしたのです。

ウォルターの真摯な姿は、私たちが充実した人生をおくるための素晴らしいお手本と言えるでしょう。