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【犬だよね?】凍りついた川から犬らしき動物を救出した男たち

人間であれ動物であれ、助けを必要とする誰かを救助するとき、人は無我夢中で目の前の命を救うこと以外、目に入らないものなのかもしれません。

エストニアのパルヌ川岸部で採掘事業に携わっていた作業員ランドー・カートセップとロビン・シッラマエ、エルキ・ワリの3人は作業中、凍った川の水面に動くあるものを目にしました。それは氷の間から水中に落ちもがく1匹の犬でした。必死に岸にたどり着こうとしていましたが、氷に行く手を阻まれ、凍った水面に上がることもできずにいました。

このままでは犬は力尽きて命を落としてしまうのは明らかです。3人の作業員は迷うことなく水面の氷を割り、犬の救助に向かいました。岸辺に引き上げられた犬は、すっかり凍え、低体温症を起こしていました。

作業員は犬をブランケットに包み、緊急通報の指示に従い最寄りの動物病院へと車を走らせました。搬送中、犬は車内で安心したかのように頭を作業員の膝の上に乗せ休んでおり、とても大人しく従順でした。

動物病院で獣医が犬の様子を診断した際も、犬に対して特に違和感を抱く者はいませんでした。が、偶然動物病院に居合わせたハンターだけがある事実に気づいたのです。「あれ?これ犬じゃなくて、狼ですよ」

なんと、作業員が犬だと思って救出した動物は生後1歳の若い雄の狼だったのです! 狼は救助された当時、低体温症により血圧が下がっており、そのため大人しく抵抗することもなかったのではないかと考えられています。

体力の低下した狼は回復するまで動物病院で療養し、十分に元気を取り戻してから野生動物保護局に引き取られました。

無事に野生生活に再び順応できるか追跡するためのGPS発信機を首に装着されたのち、狼は、野生へと戻されました。

犬であれ狼であれ、大切な命であることに変わりはありません。狼と救助した3人が無事で良かったですね。